日本人だからこそ知っておきたい高級寿司店のマナー
お寿司といえば日本食の代表的なメニューですが、現在では回転寿司として提供されるものという認識の方が強くなっています。
いわゆる「回らない寿司」と言われるカウンター形式の寿司店はすっかり街中から少なくなってしまいましたが、接待や大切なデートの場面ではそうした職人さんのいる施設を選びたいところでしょう。
回転寿司とカウンター式の寿司店の大きな違いとなるのは基本的なマナーの有無です。
回転寿司にすっかり慣れてしまっていると、お寿司に関する知識やマナーを誤って覚えてしまっていることも多く、初めて利用をするときに知らずにマナー違反をしてしまっていることもあります。
外国人にお寿司が知られるようになった現在だからこそ、日本人としてしっかりお寿司に関するマナーはおさえておきたいところです。
まず入店前のマナーとして知っておきたいのが予約です。
高級寿司店の場合、カウンター席や座敷席がかなり少ないことも多いのであらかじめ予約をしておく方がよいでしょう。
予約時に人数や訪れる人の構成がわかっていると、お店の方もネタの準備がしやすくなります。
次にお寿司だけでなく和食全般に言えるのが、非常に食事の匂いを大切にするということです。
わずかな味の違いを楽しむというのが和食のたしなみですので、香りの強い香水やメイク製品をつけていくのはそれだけでマナー違反となってしまいます。
お寿司の注文の方法
次に実際にお店に入ったときの注文方法についてです。
高級寿司店においてはカウンターで一品ずつ注文する場合と、座敷席などで盛り合わせを注文する場合とがあります。
座敷席であれば普通の懐石料理店と同様に、あらかじめコースを注文しておいてそこから出てくるものを食べていけばよいのですが、難しいのはカウンターでの注文方法です。
注文は自由に好きな物を頼めばよいのですが、高級店の場合にはお客さんにも食通らしさを求めることがよくあります。
通らしいお寿司の注文方法としては、まず白身魚や酢じめの魚など淡白なものからはじめ、そこから赤身魚や貝類といったものを頼みます。
最後に一旦干瓢巻など甘みのあるものを注文してしめるという順番ができていますが、あまり順番ばかりにこだわっているとせっかくの味を楽しむことができませんので、参考までに覚えておく程度でよいでしょう。
それとよく勘違いされているのが「アガリ(お茶)」や「ムラサキ(醤油)」といったお寿司専門用語はお客さんの側から用いるのは本来的にマナー違反であるということです。
というのもこれらは寿司職人の間での通称であるので、お客として訪れる場合にはそうした用語を使用せず普通に注文をした方がよいのです。